視力低下からドライアイ、白内障などあらゆる目の病気を診断

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Eye disease

一輪の花

目の病気について

白内障

目の水晶体が濁り、視界がかすむ、視野が狭くなった、視力低下など
眼球とまぶたの間には、ピッタリと癒着〈ゆちゃく〉はせず、それでいて外部と眼球内部を隔てる仕組みになっています。
その仕組みの役割を担っているのが、まぶたの裏側と眼球前方の表面を結びつないでいる薄い膜「結膜」です。
この結膜に炎症が起きるのが結膜炎です。
結膜は、まぶたを開いている間ずっと外部にさらされていて、とても刺激を受けやすい部位です。
また結膜はその仕組みから、まぶたによって袋のような構造 になっていて、異物が溜まりやすい状態にあります。
さらに、いつも涙で濡れているので、水分、温度、栄養があるという、細菌やウイルスの繁殖に最適な環境 を提供しています。

結膜炎は眼球の表面に付着している結膜の病気ですから、ひどくなっても眼球内部に変化は起こらず、失明することはほとんどありません。
しかし、結膜炎に合併症が起きると視力に影響が残るケースもあります。
例えば混合感染は、いったん結膜炎になると、正常な結膜に備わっている感染防御機能が働かず、新たな細菌に感染することがあります。
角膜混濁の場合、角膜の表層部分は結膜とよく似た性質のため、強い結膜炎になると混濁を作ることがあります。
また、混合感染のようなとき、まれに角膜の濁りで視力障害が残ることもあります。
結膜に強い炎症が起きると、それが治ったあとも涙の分泌が少なくなることなどから、ドライアイになることもあります。

このような合併症を起こさないためにも、結膜炎をあまく考えずに、早めにきちんと治しましょう。
結膜炎には感染するものと感染しないものがありますので、医師の診断をしっかり受けた方が良いでしょう。

緑内障

視神経が圧迫され視野が狭くなったり、部分的にみえなくなってしまう
緑内障とは、視神経が圧迫され視野が狭くなったり、部分的にみえなくなってしまう病気です。
40歳以上の日本人の5%、20人に1人が緑内障といわれており、失明の原因の1,2位にランクインされるほど重症化する病気です。 視神経の障害はゆっくりとおこり、視野も少しづつ狭くなって行くため、目に異常を感じることはありません。
一度障害を受けた視神経は回復することがないため、緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気とされています。
しかし、緑内障になったとしても、医師の指示通りに点眼など薬物治療を続ければ進行を抑えることができます。

急性緑内障の治療では、手術が第一に選択されますが、患者さんの大多数を占める 慢性緑内障で視野異常が進行していない場合は、まず薬による治療から始めます。 大きく分けて6種類の緑内障治療薬があり、緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視 野異常の重症度などにあわせて処方されます。

薬では眼圧が十分に下がらなかったり、視野異常の進行が止まらない場合は、レーザー治療や手術治療が行われます。
レーザー治療はレーザー光を当てて房水の産生機能を抑えたり、隅角から房水が流れやすくなるようにします。
外来で短時間のうちに安全にできます。
手術治療は房水の流出経路を新たに設ける手術です。
手術後に若干視力が下がることがありますが、眼圧は十分に下げることができます。

結膜炎

白目が充血して赤くなり、めやにがでたりする
緑内障とは、視神経が圧迫され視野が狭くなったり、部分的にみえなくなってしまう病気です。
40歳以上の日本人の5%、20人に1人が緑内障といわれており、失明の原因の1,2位にランクインされるほど重症化する病気です。 視神経の障害はゆっくりとおこり、視野も少しづつ狭くなって行くため、目に異常を感じることはありません。
一度障害を受けた視神経は回復することがないため、緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気とされています。
しかし、緑内障になったとしても、医師の指示通りに点眼など薬物治療を続ければ進行を抑えることができます。

急性緑内障の治療では、手術が第一に選択されますが、患者さんの大多数を占める 慢性緑内障で視野異常が進行していない場合は、まず薬による治療から始めます。 大きく分けて6種類の緑内障治療薬があり、緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視 野異常の重症度などにあわせて処方されます。

薬では眼圧が十分に下がらなかったり、視野異常の進行が止まらない場合は、レーザー治療や手術治療が行われます。
レーザー治療はレーザー光を当てて房水の産生機能を抑えたり、隅角から房水が流れやすくなるようにします。
外来で短時間のうちに安全にできます。
手術治療は房水の流出経路を新たに設ける手術です。
手術後に若干視力が下がることがありますが、眼圧は十分に下げることができます。

花粉症

目がかゆくなり、涙が流れ、目が充血してる
花粉症は、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称であり、主にアレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎が生じます。
花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりが起こります。 このときの鼻の粘膜は、かぜに近い赤い色の粘膜の腫脹を起こします。
このため、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ、かぜと間違う場合もあります。
目に花粉が入ると早くから目がかゆくなり、涙が流れ、目が充血してきます。
症状が強いときは、鼻で吸収されなかったスギの抗原成分が鼻から喉へ流れ、喉のかゆみ、咳を生じます。また鼻づまりによる頭痛、鼻や喉の炎症反応による微熱、だるさなどの症状に悩まされます。
家の中にいるときなど、花粉がない状態でも症状はありますが、多くは花粉の繰り返しの吸入による鼻づまりの症状が主体です。

アレルギーの細胞から放出されるロイコトリエンなどの物質が神経や血管を刺激するために症状が現れます。
鼻の粘膜の知覚神経が刺激されるとくしゃみが起こり、その反射で鼻汁が出ます。
鼻づまりは、血管の拡張と血管からの水分の放出により鼻が腫れるために起こり、目のかゆみはヒスタミンなどが神経を刺激するために起こります。

花粉が目に入ると 結膜でアレルギー反応を起こしますが、まぶたの結膜で、より反応が生じやすくなっています。
ここにはアレルギーの原因の細胞をはじめとする多くの細胞がやってきます。
結膜表面を被う涙液で、表面の花粉から抗原が溶け出します。これにより結膜での初めのアレルギー反応が鼻と同じように生じ、目のかゆみ、なみだ目を引き起こします。

ドライアイ

目の表面が乾燥し、結膜が充血したり、角膜に傷がついたりする
ドライアイとは、涙の量が少ないために、目の表面が乾燥し、結膜が充血したり、角膜に傷がついたりする状態です。
また、最近ではパソコンなどを用いて作業をするため、目の疲れとして感じる人も多くみられます。

ドライアイになる最初の原因は眼球表面の涙液の量が減ることですが、それには涙液の分泌の低下と、涙液の蒸発が多くなることの二つが影響しています。
その背景として、主に次のような要因があげられます。

◆空気の乾燥…空気が乾燥していると、目の表面から涙液が蒸発しやすくなります。
このためドライアイの人の多くは、秋から冬にかけての季節の変わりめに症状が強くなります。
本来は湿度が高い夏場も、クーラーの利いた部屋にいると目が乾きます。

◆瞬きが少ない…意識しなくても、ふつう3秒に1回ぐらい瞬きをしますが、なに かに集中していると、瞬きの回数が減ります。
例えば読書で6秒に1回ぐらい、パソコン操作で十数秒に1回程度になります。
その結果、涙液の蒸発が進む反 面、分泌は低下し、涙の膜が途切れてしまいます。
最近はパソコンや携帯電話などの普及により、VDT症候群と呼ばれる状態の人が増えています。

◆瞬きが不完全…瞬きの瞬間しっかりまぶたを閉じていない人がいます。
そのため、瞬きをしても眼球表面の下の方はいつも潤わないことになります。
眠っているとき薄目を開いている人や、コンタクトレンズをしている人に多い傾向があります。

◆コンタクトレンズの装着…コンタクトレンズが水をはじくために、目が乾燥することがあります。
また、角膜が覆われてその感度が鈍くなることや、瞬きが不完全になることで、涙の分泌が低下します。
レンズの汚れや傷が涙の膜を不安定にしたり、結膜のムチン分泌を低下させることもあります。 目がごろごろする、充血している、目が疲れているなど、目に違和感がある方ははっきりとした自覚症状がなくともドライアイかもしれません。 重症の場合は、痛みや視力の低下を招くこともありますので、早めの治療をおすすめします。

加齢性黄斑部変性症

物が歪んで見えたり、視力が著しく低下したりする
加齢性黄斑部変性症(かれいおうはんへんせいしょう)とは、加齢に伴う変化によって起こる疾患で、高齢者の失明原因の一つです。
黄斑は物を見るための重要な部分で、黄斑部が傷んでしまうと、物が歪んで見えたり、視力が著しく低下したり、最悪は失明してしまうこともあります。
欧米ではすでに多い病気であり、日本は比較的少ないと考えられていましたが、最近では生活の欧米化などにより最近は増加しています。
自覚症状がでてからでは治療がむずかしくなったり、障害が残ってしまう場合も少なくありません。50歳前後に一度は、眼科での検査をおすすめします。

加齢黄斑変性には「萎縮型」、「滲出型(しんしゅつがた)」の2種類があり、それぞれ原因が違います。
「萎縮型」は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮する現象です。症状はゆっくりと進行し、急激に視力が低下することはありません。
「滲出型」では、網膜のすぐ下に新しい血管(新生血管)ができて、この血管が黄斑にダメージを与えます。 新生血管は正常の網膜に
はない血管で非常にもろく、成分が漏れ出て溜まる、あるいは出血を起こしやすいという特徴があります。
この血管から出た液体が黄斑 の組織にダメージを与えて、視覚障害を引き起こすのです。

黄斑が変化すると、モノがゆがんで見える、視野の中心が暗くなる・欠ける、視力が低下するなどの症状が出ます。
加齢黄斑変性は、糖尿病網膜症、緑内障とともに、失明を引き起こす病気として注意が必要です。

後部硝子体剥離

明るいところで眼の前に黒い点や糸くずのようなものが、ふわふわ動いて見える
後部硝子体剥離とは目の内部を満たす硝子体は若い頃は、通常透明なゼリー状です。
この硝子体が加齢とともに変質し、繊維状の物質や濁りなどが生じてゼリー状から液状へと変化します。
このため硝子体の中で水の塊ができ、これが巨大化すると硝子体が後部の網膜との接触部分から離れます。 これを後部硝子体剥離と言います。剥離した際に後部硝子体膜がよじれたり、混濁をおこすと飛蚊症になることがあります。
後部硝子体剥離の主な症状後部硝子体剥離が起こると、飛蚊症になることがあります。
飛蚊症とは、明るいところや、白っぽい壁を見た時に、眼の前に黒い点や糸くずのようなものが、ふわふわ動いて見える症状です。
眼の前に蚊が飛んでいるように見えることからこの名前がついています。
眼を動かすと、硝子体の中のにごりもゆらゆら動き、それに伴って瞳孔から入ってきた光でできるにごりの影も揺れ動きます。そのため眼を動かすたびに、浮遊物が飛んでいるように見えます。
後部硝子体剥離の時は、もともと視神経乳頭の周囲にあたる丸い輪の形をした硝子体のにごりが網膜の近くに浮かぶことになり、これが影を落として飛蚊症として自覚されます。
また、後部硝子体剥離が起こる時に、網膜と硝子体のくっつきが強い部分の網膜を引っ張り、この刺激が光刺激として脳に伝わると、「ピカピカ光っているものが見える」「稲妻が走っている」などの、光視症と呼ばれる症状が現れることもあります。

鼻涙管閉塞症

涙が目の外に流れる、涙目になる
泣くと鼻水が出たり、目薬をさした後にのどが苦くなったりしたことを経験した方も多いと思いますが、目と鼻やのどは管(くだ)でつながっています。
上下のまぶたの内側に涙点という小さな穴がありますが、そこから涙小管、涙のう、鼻涙管を経て鼻につながっています。この鼻涙管が狭くなったり閉じたりすると、涙が目にたくさん溜まります。
涙が目の外に流れる、涙目になると訴えられる方は、この鼻涙管狭窄症や鼻涙管閉塞症の可能性が高いです。
涙管通水・通色素検査によって確認しますが、狭窄しているあるいは閉塞していることが明らかになると鼻涙管に特殊な針金(ブジー)を入れて、つまった部分を拡張します。
多くの場合はこの治療で良くなりますが、改善しない場合には目から鼻までしばらくの間、特殊なチューブを入れておく治療や、鼻の骨に穴を開けてバイパスを造る治療を行うこともあります。
涙のうに炎症が起こると涙のう炎といって、膿が目の方に逆流して、結膜やまぶたにも炎症を起こすことがあります。

また、赤ちゃんが生後間もなくからずっと涙と目やにが出る場合は、先天性の鼻涙管閉塞症のことが多いです。
生まれつき鼻涙管の鼻への出口に膜が張っているために起こる疾患です。
小児科などで処方された目薬をさしても治りません。
涙の通り道を皮ふの上からマッサージすることで自然に治る赤ちゃんもいますが、生後3ヶ月頃までに改善しなければ上述した針金(ブジー)でこの膜を破ります。

結膜結石

異物感や眼痛や目のしぶみがある
慢性の結膜炎があるために、結膜の中で分泌物が固まり黄色い小石のようになった状態が結膜結石です。
これが結膜表層に露出してくると、異物感や眼痛や目のしぶみが出現します。
露出した結石は自然に(また、洗眼や点眼などによって)結膜から脱落することもありますが、2~3日様子をみて良くならなければ、もはや露出した結石を取る以外に良くする方法はありません。
手術は外来で、通常5分程度で終わります。結石を除去すれば、90%以上良くなります。

しかし、結膜結石は除去しても、次々と発生してくるものですので、また症状あらわれる場合はまた露出した結石を摘出しなければなりません。
根本的な治療は、元にある慢性結膜炎を治すことですが、その原因は感染・アレルギー・ドライアイなど多岐にわたり、特定されないことも多く長期の点眼加療が必要です。
時に慢性の結膜炎というよりも、結石ができやすい体質と推定される患者様もいます。

その場合には、眼科治療のすべての基本である、”目は押さない、擦らない、触らない、何も入れない”という原則に立ち返り、点眼せずに、気長に体質が自律改善されるのを待ちます。

麦粒腫(ものもらい)

初期症状は痒みや、瞬きをすると少し違和感がある。
麦粒腫(ものもらい)は、まぶたの脂腺(しせん)や汗腺(かんせん)の急性化膿性炎症で、原因菌は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が多くを占めます。

基本的な症状は眼瞼の「限局的」な発赤、腫脹、疼痛です。
初期には痒みや、瞬きをすると少し違和感がある程度ですが、徐々に炎症が強くなりメヤニとともに眼瞼の限局的な発赤、腫脹、疼痛が出現してきます。
眼瞼 の裏側の結膜にも充血がみられ、炎症の波及により眼球結膜にも浮腫や充血が見られる場合もあります。
内麦粒腫のほうが、腫脹や疼痛が強い傾向が見られ、時 には瞼全体が赤く腫れて目が半分しか開けられなくなることもあります。
多くの場合、外麦粒腫では眼瞼の皮膚面に、内麦粒腫では眼瞼の内側(結膜面)に膿をもった点(膿点)ができ、それが破れて膿が出てしまうと徐々に治癒していきます。
急性霰粒腫、ヘルペス性眼瞼炎、マイボーム腺梗塞、眼瞼炎などの疾患との鑑別が必要になります。
なかでも急性霰粒腫はマイボーム腺に生じる慢性肉芽腫性 炎症(霰粒種)に感染を合併したもので、眼瞼の限局的な疼痛、発赤、腫脹が生じます。
そのため外見、症状のみでは内麦粒腫との鑑別は困難な場合も多く、切 開するまで判別できないこともあります。

抗生剤の点眼だけで治る場合もありますが、はれがひどい場合は抗生剤や消炎薬を内服すると、普通数日で治ります。膿点が存在すれば麻酔液を点眼し、針で突いてうみを出します。

網膜剥離

黒い点の数が増えたり、視力が急に落ちた
網膜剥離とは、網膜が網膜色素上皮(もうまくしきそじょうひ)から分離し、網膜の下に水がたまる病気です。
おおまかに裂孔原性網膜剥離と非裂孔原性網膜剥離に分けられます。
裂孔原性網膜剥離は網膜に孔(あな)があき、そこから網膜の下に水が入って起こる病気です。 剥離した網膜は徐々に機能を失っていくので、放置すれば失明に至る病気です。
そのため、以前は恐ろしい病気というイメージもありましたが、最近では手術でほとんど治るようになっています。

裂孔原性網膜剥離の原因は、網膜に孔があくことですが、裂孔は何の理由もなしにできるわけではなく、しかるべき前状態ないし原因があります。 たいていの場合、網膜裂孔が起こりやすい場所を元々もっている人に網膜裂孔は起こり、そして網膜剥離に至ります。
前状態のなかで最も多いのは格子状変性と呼ばれるものです。
網膜剥離自体は、眼底検査で容易に診断できます。
網膜剥離の検査では、原因となった網膜裂孔をさがし出すことがとくに重要です。
網膜裂孔は眼底の周辺部に起こりやすいので、周辺部は慎重に検査する必要があります。
硝子体出血や白内障などで眼底が見えないこともありますが、その場合は超音波検査、網膜電図検査で網膜剥離の有無を判断します。

ほとんどの場合は手術が必要です。
最近では、徐々に硝子体手術の割合が増えてきています。
網膜剥離がこじれた状態である増殖硝子体網膜症、黄斑円孔による網膜剥離、巨大裂孔による網膜剥離などでは硝子体手術が主に行われます。
軽い網膜剥離では網膜光凝固術で治療することもあります。

網膜剥離の治療は急を要することが多いので、すみやかに眼科医に診てもらう必要があります。

網膜剥離糖尿病性網膜症

視界がかすむ
糖尿病は身体のエネルギー源となる血液中のブドウ糖(血糖)が過剰となった状態です。血糖が高いと血液に粘りが生じ、それが身体のあちこちの血管にも影響を与え、やがて血管がボロボロになります。糖尿病はいわば血管の病気ともいえます。
一方、目の中の網膜には光を感じる細胞がたくさん集まっており、それだけ血管が豊富な部分です。糖尿病では、この網膜の血管にも影響を及ぼします。網膜の小さな血管が詰まりやすくなり、その結果酸素や栄養が送れなくなって網膜が栄養不足になったり、また血管自体が破れたりして網膜に悪影響を及ぼすのです。
最初は網膜の中の毛細血管が硬くなり、こぶのように膨らんだり、傷つきます。そのため血液の流れが悪くなり、その結果、にじむように出血したり血液の成分が漏れたりします。
さらに病状が進むと、硬くなった血管が詰まって、出血もより起こりやすくなります。
また、血管が詰まって、網膜は白い斑点として見えます。 網膜に水がたまり、むくみ(浮種)を生じるようにもなります。

網膜のなかで最も大事な黄斑部に浮種が出てくると、視力が低下することがありますが、症状が目立たずに気づかれないことの方が多いです。

最終的には血管が詰まった結果、血液を送るための別のルートを作ろうとして、本来見られない部位(硝子体など)に新しい血管を作ります。
この血管はもろく破れやすいので、すぐに出血を起こします。(硝子体出血)破れた血管のあとからは、本来なかった新しい組織が増殖してきます。
これが引き連れを起こしたように網膜を引っ張り、そのせいで網膜が眼球の壁から剥がれるようになります。(網膜剥離)この段階では網膜剥離が黄斑部に及ぶと視力が急に悪くなるので、すぐに気が付きますが、症状としてはかなり進行しており、やがて失明することもあります。

糖尿病網膜症で問題となるのは放置しておくと、失明する恐れがあることです。
それを防ぐためにはできるだけ、早期の発見と治療が必要です。

糖尿病であれば、必ず眼科の検査を受けましょう。
また、糖尿病と診断されている人で、もしこのような症状がある時は、すぐに眼科医の診察を受けましょう。

動脈硬化性網膜症

視力が著しく低下する。自覚症状が出現しないこともある。
高血圧が何年も続くと動脈がしだいに弾力を失い、血管壁の性質が変化して厚くなります。
これが動脈硬化ですが、全身性の動脈硬化症にともなって、この病変が網膜動脈におこったものです。 高血圧性眼底(高血圧性網膜症)が現在の血圧の高さを示しているのに対し、網膜動脈硬化症は、長年にわたって高血圧が続いてきたことを現わしています。
網膜動脈は眼底検査によって体外から詳しく調べられる血管で、その変化の程度から、全身の動脈におこっている硬化の度合いを推測できます。
したがって、網膜動脈の硬化の具合が内科治療の目安ともなります。
自覚症状はまずありません。 むしろ、内科で高血圧の治療を受けている人が、眼底検査のために眼科を受診して、初めて網膜動脈硬化症を指摘されることがよくあります。
健康な人の眼底の動脈と静脈はその血管壁が透明なため、眼底検査を行なうと、流れる血液の色が見えます。
動脈血は静脈血より赤いため、容易に見分けられます。
眼底の動脈と静脈は、ところどころで交差しています。
ところが、網膜動脈が硬化すると、コレステロールなどの沈着により、動脈の壁が厚くなります。
そうすると、動脈の下で交差している静脈の血管が、ちょうど途中でさえぎられたように見えます。
これを交叉現象といい、動脈硬化を示す重要な特徴となります。

また、硬化が進んだ動脈の壁は透明性を失い、白く濁って見えます。
ときには銅線や銀線のように見えることもあります。
この病気のために視力が低下することはほとんどありませんが、網膜静脈分枝閉塞症や網膜中心静脈閉塞症などの網膜の血管閉塞性病変の前段階、あるいは全身の動脈硬化が進行している証拠で、脳梗塞などの全身疾患の前段階ともいえ、安心はできません。
この病気は高血圧によるものですから、まず内科で高血圧の治療を受ける必要があります。
初期のうちに治療を受ければ、悪化せずにすみます。
薬だけでなく、食事をはじめとした生活についても医師の指導・注意をよく守り、定期的に眼底検査を受けるようにします。

高血圧性網膜症(高血圧性眼底)

自覚症状はほとんど無く、目にはなんの異常も感じないことが多い
血圧が高くなると、その影響で網膜の出血や綿花様白斑などのさまざまな病変が生じます。 これが高血圧性眼底または高血圧性網膜症と呼ばれる病気です。
目に異常を感じることは少ないのですが、眼底検査を行なうと、網膜に高血圧の程度によってさまざまな変化がみられます。
眼底検査は直接に目の血管のようすが観察できるため、体内の血管にどのような変化がおこっているかを知るうえで、非常に大切なものです。
高血圧性網膜症では、動脈がけいれんしているために、網膜の動脈のところどころが細くなったり、あるいは全体に細くなったりしている変化がよくみられます。
さらに病状が進むと、網膜の出血や綿花様白斑、浮腫による濁りなどが現われます。
そのうちでも、とくに綿花様白斑は高血圧性眼底が進んだことを示す重要な所見です。
さらに高血圧症がもっとも悪化した場合には、視神経乳頭(眼底のほぼ中央にある、網膜の神経と血管が集まっていて脳につながっているところ)が腫れ上がって、乳頭浮腫を生じます。

内科的な高血圧の治療が、目の治療になります。
眼科で定期的に眼底検査を受けるとともに、内科では高血圧症の治療を受けます。
この病気は、放置しておくと動脈が弾力を失い、血管壁が変化する網膜動脈硬化症に進行します。
できるだけ早く発見し、早期に医師の治療を受けることが大切です。
高血圧症の治療には、食事の注意をはじめ、気長に養生することが大切です。
また、とくにからだに異常を感じなくとも、毎年定期的に健康診断を受けることが病状悪化の予防につながります。

視力低下

視力低下の原因は一つではありません。
近視には近視になる原因、遠視には遠視になる原因などがあります。
老化に伴って出るものもあれば、角膜や網膜の異常からくるもの、病原菌の感染が原因のもの、他の病気の合併症からくるものなど、実にさまざまです。
直筋が緊張状態に陥ると遠視に、緊張が斜筋に生じた場合は近視を引き起こします。
近くのものを見続けたり、長時間のテレビ、ゲーム、パソコン作業によって、眼に負担をかけることで眼精疲労を引き起こします。
また、眼に悪い習慣 や慢性の疲労、全身の衰弱や長期間の心配事、そのほか神経をいらだたせる出来事などの理由で、眼を動かす筋肉を緊張させます。
眼筋の緊張が視力低下の原因 になります。

また、ひじを突いて本を読んだり、寝転んでテレビを見たりすると、見ているものへの距離が左目と右目に差が生じて、視力に左右差が現われます。
斜視になると、片方の眼ばかり使うことになるので、ますます視力低下が進行します。
視力が低下し始めたら、悪い生活習慣を改善し、眼に安らぎを与えてあげましょう。